OpenTTDとSimutransの違い

この項目では、OpenTTDと、ゲーム性が類似するSimutransとの違いについて記載しています。
日本ではSimutransのユーザーコミュニティのほうが活発に動いているようですが、Simutransプレイヤーの皆様、OpenTTDにも興味を持っていただければ幸いです!

OpenTTDとSimutransの類似点

  • オープンソース・無料のゲームである
  • クォータービューの箱庭ゲームである
  • 「各種の交通手段を駆使して、街や産業施設の間でヒトやモノを運ぶ」ことを目的とするシミュレーションゲームである
    • 鉄道、道路交通、船舶、航空機等
  • アドオンによる機能拡張が可能である
  • マルチプレイに対応している

交通システムに関する相違点

交通構造物に関する相違点

  • 交通構造物の構築自由度は、Simutransのほうが高い(以下いずれもOpenTTDでは不可)
    • 複層高架の建設が可能
    • カーブや分岐を含む高架線路・トンネルの建設が可能
    • 橋・高架線路・トンネル上に信号の設置が可能
    • 地下駅・高架駅の建設が可能

鉄道信号システムに関する相違点

  • ブロック(閉塞区間)ベースの信号システムが構築可能なのは、現在ではOpenTTDのみ
  • Simutransでは、信号機に加え、停車駅も閉塞区間の境界となる
  • OpenTTDのパス信号には、「反対方向からの交通をスルーする」という動作のものが存在する
    • Simutransに同様の動作をする信号は存在しない(そのため、双単線運行は実現困難である)

乗り物に関する相違点

  • OpenTTDでは、ゲーム上のバッドイベントとして、「事故による乗り物のロスト」が発生する
    • Simutransの乗り物は、自分で売却しない限りロストすることはない
  • OpenTTDでは、乗り物はメンテナンスが必要であり、故障することもある
    • Simutransの乗り物には、メンテナンスや故障という概念は存在しない
  • OpenTTDの乗り物は、運用していなくてもコストがかかる
    • Simutransの乗り物は、運用していなければコストはかからない

その他運行に関する相違点

  • OpenTTDの運行指令では、駅の発着ホームを直接指定することができない
    • 中継点を使用し疑似的に発着ホームを指定することは可能
    • Simutransの運行指令(に相当するもの)では、停車駅は発着ホームを含めて指定しなければならない

都市に関する相違点

  • OpenTTDの都市には、「市議会の評判」という数値が設定されており、その値によって市域内における開発行為が制約される
    • Simutransの都市にはそのような数値・開発行為を制約する条件ともに存在しない(プレイヤーが自由に建物の破壊や地形改変等を行うことができる)
  • OpenTTDの都市には、都市そのもの(厳密には市内建築物)を消費地とする貨物が存在する
    • 具体的には「商品」がこれに該当
    • 都市発展の仕方によっては、新たに貨物の受け入れが発生したり、既に存在する貨物の受け入れが消滅したりすることもある
    • Simutransでは、そのような貨物は存在しない(そのように見える場合でも、貨物の消費地は産業施設となっている)

産業施設に関する相違点

  • OpenTTDの産業施設は、輸送実績によって生産量が月々変動する
    • Simutransでは、「旅客輸送・郵便輸送・電力が供給されていれば生産量が増える」のみ
  • OpenTTDの産業施設には、貨物受け入れ可能量の上限がない
    • Simutransの産業施設は同上限あり(生産物を生産により受け入れ貨物を消費しないと、そのうち貨物の受け入れが止まる)
  • OpenTTDにおける「貨物を消費して別種類の貨物を生産する産業施設」は、受け入れ貨物いずれかが到着すれば、生産を行うことができる
    • 例えば、「穀物・家畜・鉄鋼を受け入れて商品を生産する工場で、鉄鋼のみの到着でも商品が生産される」など
    • Simutransでは、同種の産業施設は、受け入れ貨物すべてが到着しなければ生産できない
  • ↑と関連して、OpenTTDでは、多段の産業チェーンの原材料側のみを輸送することができる
    • 例えば、「(農場)→穀物・家畜→(工場)→商品→(都市)の産業チェーンのうち、家畜のみを輸送する」など
    • Simutransでは、多段の産業チェーンは、すべての原材料の生産から最終生産物の消費まで一気に輸送を完成させなければならない(原材料側のみの輸送だと、産業施設の貨物受け入れ上限により、早々に輸送が止まってしまう)
      • OpenTTDでも、NewGRFによってSimutrans同様の動作にすることは可能
      • Simutransの動作を、バニラのOpenTTDと同様にすることはできない
  • OpenTTDの産業施設は消滅する場合がある
    • Simutransでは、一度建設された産業施設は、プレイヤーが撤去しない限り消滅しない
  • 産業施設の組み合わせから見た、輸送が成立する条件
    • OpenTTDでは、送り出し側と受け入れ側の貨物種別さえ一致していれば、産業施設そのものの組み合わせには関係なく貨物輸送が成立する(設定変更可能)
    • Simutransでは、送り出し側と受け入れ側の貨物種別が一致していても、受け入れ側が当該送り出し側産業施設からの貨物を受け入れる設定になっていなければ、貨物輸送が成立しない
      • 例えば「A発電所は、B炭鉱からの石炭は受け入れるが、C炭鉱からの石炭は受け入れない」など

経営に関する相違点

  • OpenTTDには、特定区間で特定種別の貨物輸送をさせるインセンティブとして、「補助金」というシステムが存在する
    • Simutransに同様のシステムは存在しない
  • OpenTTDとSimutransでは、「倒産」とされる条件が違う
    • Simutransでは、「負債額が会社の総資産を超えると倒産」
  • OpenTTDには、経営パフォーマンスを評価する指標システムがデフォルトで実装されている
    • Simutransにはそうしたシステムは存在しない
  • Simutransには「特殊プレイヤーとしての公共事業」が存在する(OpenTTDに類似の実体は存在しない)
    • ざっくり言えば、「特定のプレイヤーに結びつけられない共有オブジェクトを収容するための特殊プレイヤー」

AI経営者に関する相違点

UIに関する相違点

  • 表示系のUIに関しては、OpenTTDのほうがSimutransより洗練されている
    • OpenTTDでは、TrueTypeやOpenTypeといった規格のアウトラインフォントを含め、システムにインストールされたフォントをそのまま使うことができる
      • 「メイリオ」「游ゴシック」「ヒラギノ」といったフォントで表示することも可能
      • openttd.cfgの記述により、UIの文字を拡大縮小することも可能
      • 高解像度環境でのプレイも問題ない
    • Simutransで使えるのは、BDFフォントという古くからあるビットマップフォントのみ(最大12ピクセル四方)
      • ビットマップフォントであるため、文字の拡大縮小に支障がある
      • アンチエイリアスに対応しておらず、ジャギーが目立つ見え方になるため、「ClearType以降のWindows」「Macintosh」「スマートフォンやタブレット」といった表示環境においては、他のアプリケーションの文字表示と比べて違和感を持つかもしれない
      • 最大12ピクセル四方なので、昨今の高解像度環境における表示には難がある(フルHD解像度のスマートフォンやタブレットといった環境では、文字が読めないほど小さくなってしまう)
      • 2018年に、Simutransでもアウトラインフォントが使えるようになりました。但し、「記号の文字化け」等、一部に挙動が安定しない部分があります。

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Last-modified: 2019-02-05 (火) 00:17:45 (1908d)